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【2019年8月】中房温泉→槍ヶ岳→上高地 表銀座縦走(2泊3日テント泊)その3

2019年の夏山シーズンも終盤となった8月下旬、テントを背負って2泊3日で表銀座を縦走しました。2日目(大天荘〜殺生ヒュッテ)の山行記録です。

 

その1・その2はこちらからどうぞ。

www.go2themt0.net

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2日目の行程

8月25日(日)

大天荘(6:06)・・大天井ヒュッテ(6:35)・・ヒュッテ西岳(8:24)[休憩80分]・・水俣乗越(10:38)・・ヒュッテ大槍(12:05)・・殺生ヒュッテ(12:18)

トータルの行動時間(休憩含む):6時間12分

ヒュッテ西岳で80分休憩したのは、居合わせた方とお話をしていたためです。

山行記録

大天荘からソロ登山スタート

2日目からは中房温泉へ下山する夫と別れ、私は一人で槍ヶ岳方面へ向かいます。

朝方4時過ぎに目が覚めると、テントを叩く雨(小雨)と風の音・・・。

ヤマテンさんの予報でも「未明〜明け方はにわか雨の可能性あり」とのことだったので、やっぱり降ったのかーと思いながらシュラフの中でごろごろ。

このまま天気が悪いようなら縦走はやめるつもりでしたが、しばらくすると雨は上がりました。

外は相変わらずガス&風がありますが、時間が経つにつれガスも晴れてきた(この日の天気は晴れ予報)

というわけで、朝ごはんを済ませてテントを撤収し、使わない鍋など不要な荷物は夫に預けて縦走路へ! まずは大天井ヒュッテまで一気に下ります。

ここの下りは思っていた以上で、途中にはハシゴもありました。

勝手に「ハシゴやクサリは西岳から先だろう」と思っていたため、サコッシュも身に付けていましたが、これが失敗。

ハシゴのところでサコッシュが邪魔して、ちょっと苦労しました。。。サコッシュは便利だけど、こういった所では視界を遮ってしまうんですよね。大天井ヒュッテに着いて、サコッシュはザックの中にしまいました。

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大天井ヒュッテ

ちなみに、大天井ヒュッテに近づくと、ヒュッテを挟んだ目の前のピークへ向かうやや急な登山道が見えてきます。

そこは牛首展望台に向かう道で縦走路とは違う道ですが、最初見たときは「あの斜面を登るのー?」とゲンナリ。

しばらくして「でも確か、地図では水平な道だったはず」と気付き、展望台に行く道だと分かりました。

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ハシゴの方は牛首展望台に通じる道で、縦走路ではありません

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こちらが槍への縦走路

西岳方面の道は左手方向、写真にあるように「お気をつけて ヤリ」と書いてあるところから入っていきます。

ビックリ平までは斜面をトラバースするように歩きますが、その先は楽しい稜線歩きの始まり!

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ビックリ平にて

稜線上、右手には槍ヶ岳〜北鎌尾根や裏銀座の山々、左手には大天井岳、進むにつれて常念岳などが見えてきます。ここは天気が良い日に歩くのが一番です。

この日は槍の穂先こそ見えずでしたが、天気は良くとても楽しく歩けました。登山者もたまに追い越すくらいで多くありません。

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稜線上から、スタート地点の大天井岳

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穂高の峰々と涸沢カール

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常念岳もきれいに見えます

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赤い屋根がヒュッテ西岳

ビックリ平から1時間ちょっとでヒュッテ西岳が見え始めました。

ちなみに、ビックリ平の標識には「ヒュッテ西岳あと2時間半」の案内あり。今回私は大天井ヒュッテ〜ヒュッテ西岳まで標準CTの7割ほどで歩いているので、計画を立てる時には「1時間」という時間を参考にするのではなく、ご自身の普段の歩行スピードを参考にしてください。

ヒュッテ西岳の手前には西岳山頂へ行く分岐があり、ザックをデポして山頂へ行っている登山者もチラホラ。私は興味がなかったので(西岳さん、ごめんなさい)山頂はスルーして、お手洗いを借りるためヒュッテ西岳へ向かいました。

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西岳山頂へはここから登る

ヒュッテ西岳で大休止

ヒュッテ西岳に到着してザックを下ろしつつ小屋の方を見ると、小屋前のベンチに男性が一人。

目が合ったので「こんにちはー」と挨拶してお顔をよく見ると・・・あれれ? どこかでお見かけした事のあるお顔!

なななんと、TJARに出場されていた方でした!! えーーービックリ!!!(私はTJARが大好きで、報告会に参加したり報告書を読み物として楽しんでいます)

お手洗いだけ借りてすぐ出るつもりが、なんやかんや1時間以上も滞在してしまいました。

そもそもこの日は殺生ヒュッテまでの予定で、西岳から殺生ヒュッテまでは標準CTでも3時間ちょっと。西岳に着いたのが8:20頃なので、そのまま進んだら午前中のうちに殺生ヒュッテにたどり着いてしまいます(^^;

天気は持ちそうな予報だし、午前中に着いてもヒマだし・・・1時間ちょっと停滞してちょうど良いくらいでした。

色々お話しさせてもらいましたが、伊藤新道や古い登山道、山にまつわる歴史など楽しく話せたのが嬉しかったです。

山に登るとき高山植物や動物が分かると楽しいように、歴史や文化、地理なんかを知っていると楽しみが増えると私は思っています。なので古い本とか廃道になったルートとか興味津々なのですが、私の周りにはその辺に興味がある人がおらず・・・(涙)そんな話を楽しめたのが新鮮でした。

一緒に写真も撮ってもらいましたが、ご本人に許可をいただいていないので割愛しますm(_ _)m

西岳から東鎌尾根へ、慎重に進む

ヒュッテ西岳でゆっくりしたら、再び縦走スタート。

これまで槍の穂先は雲の中でしたが、徐々に雲が晴れて綺麗に見えるようになっていました。

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ヒュッテ西岳付近からの槍ヶ岳

ヒュッテ西岳からの槍の眺めは素晴らしいの一言! 今回は2泊で歩いた表銀座ですが、今回の縦走で1泊でも行けそうなことが分かったので、今度はヒュッテ西岳泊の1泊2日で表銀座を歩くのも良さそうです。

縦走路はこれまでと一変、ここからハシゴやクサリが多くなります。出発前にはヘルメットも着用しました。

槍の眺めを堪能しつつ、山と高原地図にもあるように「ハシゴ・クサリ 浮き石に注意」しながら進みます。

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槍ヶ岳と北鎌尾根

途中、水俣乗越手前の小さなピークでルートミス。このことは別の記事に詳しく書いています。

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水俣乗越から先も慎重に。それにしても東鎌尾根が壁のように見えました・・・。

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道中、何度も現れるハシゴ

道中ハシゴやクサリがたくさんありますが、一番おっかないわー! と思ったのが下の写真の長いハシゴ。

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東鎌尾根にある長いハシゴ 通過後に安定した場所から撮影

西岳方面から歩いて来ると、このハシゴを下ることになります。が、下った先が写真の通り細いのです。。。

下りだから必然的に切れ落ちた先が見えるし、ちょっと「怖っ!」と。私より前に3名の登山者がいて、ハシゴを降りるのを上で待っていたので、滞在時間が長かったのもあるかもしれません。

とはいえ、ハシゴも降りた地点もしっかりしているので、足元に注意して歩けば大丈夫だと思います。

しかしこのルートは槍ヶ岳が少しずつ近づいていくる感じがとても良いです。そこそこ登るので楽とは言えませんが、やはり稜線歩きは楽しいですね。

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登って登ってヒュッテ大槍に到着

そんなこんなでヒュッテ西岳から2時間半ほどでヒュッテ大槍に到着。聞いた話によると、ここヒュッテ大槍では夕食時にグラスワインが出るんだそうです。なんと素敵な。

ここは「槍ヶ岳(東鎌尾根)」「殺生ヒュッテ」「槍沢」の3方向に道が分岐している場所でもあるので、この日の宿泊予定地である殺生ヒュッテの案内に沿って歩きます。ちょうど真ん中の道です。

ちなみに、ヒュッテ大槍から槍ヶ岳へ向かう東鎌尾根は、5年前(2014年)に槍ヶ岳に登った時に歩きました。槍沢から来てヒュッテ大槍に登り、そこから東鎌尾根へーというルートです。

当時は高所恐怖症気味で(現在はだいぶ克服)両側が岩岩の東鎌尾根を「怖っ!」と思いながら歩いた記憶があります。人生2度目の北アルプス登山でした(記念すべき1回目は燕岳)

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真ん中あたりの赤い屋根が殺生ヒュッテ

ヒュッテ大槍から殺生ヒュッテまでは、ほぼほぼ平坦。12時半前に殺生ヒュッテに到着し、テントの受付&設営。

天気が良ければこの日のうちに槍ヶ岳へ行くつもりでしたが、午後はあいにく曇り空に。。槍ヶ岳は翌朝、ご来光狙いで登ることにして、のんびり過ごしました。

しかし、殺生ヒュッテはカール地形の中にあるので風は穏やかなのかと思いきや、槍ヶ岳方面からの吹き降ろしの風が意外に強かったです(^^; 風も冷たくて寒かった・・・(おかげでビール飲めず)

テントも最初は東南に開けている場所に設営し始めましたが、風があって難儀。私の一段上で設営されていた方も、時折吹く強風により設営中のテントが宙を舞うという状態で「ここは風が強くてダメですね・・・」と言ってお互い別の場所を探しました(^^;

ちょうど三方を岩に囲まれた場所があったので、そこに設営。2人用テントがいい感じに収まる広さの場所でした。

その後到着したテン泊の方達も、小屋番さんに「風が避けられるのはどの辺ですか?」と確認する方が多数。

小屋番さん曰く、小屋前のスロープを登って左手にあるサイトの方(槍沢ルートへ向かう道の方)が、比較的風は弱いとのことでした。私がテントを設営したのもそちらの方です。

殺生ヒュッテのテント場について

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殺生ヒュッテのテン場にて(3日目の朝に撮影)

設営数:約50張

料金:ひとり1,000円

水場:なし(1L200円で分けてもらえます)

トイレ:外にあり

スマホの電波については、小屋前まで行けばdocomoは問題なく使えました。

殺生ヒュッテのトイレは昔ながらの汲み取り式ですが、しっかり手入れされていて綺麗。

そしてトイレの壁には何故かたくさんの落書きがあり、ついつい読んでしまうという。日付を見ると昭和40年代の書き込みも多数あり、歴史を感じました(笑)

個人的にツボった落書きは「物価は景気と標高に比例する」というもの。まちがいない。

殺生ヒュッテはテン場のロケーションがとにかく最高。また行きたいテン場の一つになりました。

最終日の山行記録は次回に続きます。